初めての旅行やイベントには新鮮な驚きやワクワクする体験がたくさん!楽しみな反面、経験したことのない状況に不安もつきものです。そんな時に欲しくなるものが「ガイドブック」。未経験者にとって、さまざまな情報が載っているガイドブックは心強い味方です。読む人が喜んでくれるガイドブックを制作するために、具体的な制作方法をご紹介しましょう。
ガイドブックが求められる場面はたくさん!
ガイドブックとは何か。言葉で説明するなら、
(1)ある主題や事物の案内、解説、紹介、説明、入門、指南などを目的とした図書
(2)旅行者に特定の国、地域、都市、観光地について知識や情報を与えることを目的とした案内書
(3)博物館や美術館、あるいは展覧会や美術展などのイベントについて案内、紹介する図書やパンフレット
となっています。(引用/図書館情報学用語辞典 第5版)
よく聞くガイドブックは旅行
一般的なガイドブックといわれて思いつくのは、初心者の入門書や取扱説明書。そして日本人ならおなじみの「旅行ガイドブック」です。
まったくの未経験者に詳細な情報を与えてくれるガイドブックは、旅行の際非常に頼もしい存在です。古くは江戸時代から「道中記」「細見記」「名所図会」といったガイドブックが発行されており、その有用性と人気ぶりがうかがえます。
こんな時にもガイドブック
世界と比べても日本はガイドブックの需要が高い国とされています。レストラン探しから街中散歩に至るまでガイドブックが重宝される理由には、日本人の識字率の高さと情報への探求心があります。大掛かりな旅行だけでなくちょっとしたお出かけや散歩にもガイドブックが求められ、思い出と共に大切に保管されることが多いのです。
特定の施設や敷地内
大きな美術館やテーマパーク、公共施設など、特定の施設や敷地内の情報を網羅したガイドブック。広い敷地内を限られた時間で効率よく回るにはたいへん便利な情報源です。便利で見やすいだけでなく、デザイン性に優れた美しいガイドブックがたくさん制作されています。美しいデザインや写真のガイドブックはコレクション性が高く、長く手元に置いておく人が多いでしょう。近年では企業や学校でもガイドブックが導入され、新入社員・新入生や外部へのアピールに使われています。
イベント
「〇〇フェス」といった大型のイベントや、毎年行われる祭りなどの情報を集めたガイドブックも人気です。体験したことのないイベントでは、食事する場所やトイレの場所など知っておきたいことがたくさん。不測のトラブル対処のためにも、有名な大型イベントのガイドブックは需要が高くなっています。
ガイドブック制作を思い立ったら
想像以上にガイドブックは需要があり、しっかり作成されたガイドブックほど強い訴求性があります。旅行や事業などのプロモーションにも最適です。ガイドブック制作を思い立ったらまずは以下の項目を整理しておきましょう。
「ガイド」する対象をしっかり絞る
旅行ならどの土地にするのか、どこまでをカバーするのか。イベントならイベント全体を紹介するのか、参加者など細かいところにフォーカスするのかでも印象が変わります。ガイドブックで中心になる事柄をしっかり絞りましょう。
目的と読者を想定
ガイドブックを読んだ人にどうなってもらいたいのか、目的を明確にします。例えば旅行のガイドブックなら、単にその土地へ行きたくなるのが目的なのか、それとも特定のツアーに参加してもらいたいのかで紹介の仕方が変わるはずです。
読者の性別や家族構成、その体験をするのは個人なのか家族なのか友人連れなのか…細かな読者想定をしておけば、内容も自然と整ってきます。
盛り込みたい情報を整理する
あれもこれもと盛り込みすぎたガイドブックは、読者の混乱を招きます。絶対にこれは外せない!といった情報を事前に整理しておきましょう。もちろん紙面に小さく載せると喜ばれるような情報なども、優先順位をつけて準備します。
広く浅く紹介するか、ピンポイントで紹介したい項目があるのか、そこを整理するだけでガイドブックの読みやすさが決まります。
余裕を持って予算とスケジュールを組もう
ガイドブックは事業目的で作る場合が多い本。そのため、予算やスケジュールなどを設定する必要があります。自分の手持ちの情報だけで制作するのか、取材等が必要なのかで完成までの日数は変わりますし、印刷から製本までの時間も掛かります。
事業目的のガイドブックは外部発注で印刷・製本まで仕上げることがほとんどですから、本の仕様やページ数などを想定し、複数の外部企業に相見積もりをするのがおすすめです。
完成まで何かのトラブルがあっても対処できるよう、スケジュールは余裕を持たせて組みましょう。
クオリティが高いガイドブック制作は難しい?
ガイドブックは通常の情報誌に比べ、専門性が高く情報量の多い本です。旅行ガイドブックを例に取ると、ある一区画の店舗や見どころスポットなどをギュッと濃縮して掲載し、さらに「見やすいこと」を前提とした地図、美味しそう・楽しそうといった興味をかき立てられるような写真、交通機関の情報等々…。それらを限られた紙面に配置していくのは、かなり骨が折れる作業でしょう。
昨今では個人で情報誌をレイアウトできるアプリがありますし、もちろんillustratorやPhotoshopといった画像加工ソフトが扱えるならクオリティの高い誌面は作れます。それでも、ガイドブックを目にした人が満足いくデザインに仕上げるのは難しいものです。
個人で楽しく作るガイドブックなら印刷や製本もなんとかなりますが、事業目的でガイドブックを制作するなら、外部発注するのが基本となります。ガイドブック制作の目的や読者のペルソナ設定、自社で用意できる情報などは最大限準備して、実際の制作は専門技術を持った外部企業に任せるのが安心です。
ガイドブック制作のポイント
やみくもにガイドブックを制作しても、そのガイドブックが多くの読者から支持されなければ悲しいものです。費用対効果を考えれば、魅力的で「読んでみたい」と思わせるようなガイドブック制作が必至。そのためには、印刷・製本会社と協力して読みやすい誌面と「魅力的なコンテンツ」をたくさん盛り込みましょう。
基本的なルールやマニュアルをそろえる
ガイドブックに乗せる文章の性質、使う文字のフォントやサイズの決まりなど、ガイドブックを読んだときに読者が読みやすくなるように注意しましょう。膨大な量の情報が載るガイドブックですから、写真の枚数や各コーナーの見出しなど、マニュアルを作って統一します。外部発注の場合、デザインのマニュアルは専門のプロが行ってくれるので安心です。ガイドブックは一人ではなく複数人で制作しますので、読者が混乱しないように全体をマニュアルに則って制作していきます。
映え・誰かに紹介したくなる
ガイドブックは性質上どうしても細かな文字が多くなります。地図やイラスト、デザイン配置で読みやすくすることが大切ですが、いちばん効果的なのはやはり写真でしょう。今はSNSが発達し、旅先の出来事をリアルタイムで投稿・閲覧できるようになっています。このため、いわゆる「映え」を意識した写真やスポット紹介は需要が高いものです。ガイドブックに載っていた素敵な写真を自分でも撮りたい!と思う人、撮った画像を誰かに紹介したりSNSに投稿したりしたい!と思う人は非常に多いです。飲食物から自然の風景、建造物、店舗等々…ガイドブックの紙面を彩る写真をしっかり用意できるように準備しましょう。
もちろん旅行ガイドブックだけでなく、イベントや企業などのガイドブックでも画像の準備は大切です。場合によっては取材やインタビューで必要な写真を用意する必要があります。
便利な場所
どんなガイドブックでも求められる定番の情報です。トイレの場所や給水ポイント、ロッカー、〇〇が買える場所といった便利な場所はガイドブックに欠かせません。
また、最近では「モバイル端末の充電設備」や「PC充電コンセントあり」といった電子機器に対する情報の需要が高いです。ガイドブックに専用の地図アプリを紐づけてURLコード掲載しておけば、読者はスマホをかざすだけで必要事項を検索できます。アナログ媒体であるガイドブックとモバイル端末をバランスよく使えるよう、充電スポットやWi-Fiスポットは必ず掲載しましょう。
また、特別な見どころがなくてもただ休憩できる場所や、和みスポットも意外と需要があります。
超有名なこと以外
ガイドブックにはその土地でランドマークになっている建造物、誰もが知っているイベントの目玉企画など、定番の情報があります。そんな超有名な事象はもちろんなのですが、もっとディープな情報のコーナーがあると、読者はとても喜びます。
ガイドブックの読者は「地元の人だけ知っている情報」や、「目玉企画の裏で行われている実は人気の企画」といった、裏技的なものを求めています。そういった情報はガイドブック制作側の個性の出しどころ。どのような情報を盛り込むか精査し、他社との差別化を行いたいところです。
ガイドブック制作を他社企業に外注すると、制作経験が豊富な企業なら常に大量の情報をストックしているはずなので、助言を仰ぐのもいいでしょう。
所要時間や交通情報
ほとんどの人が旅行やイベントを経験する前に、一度自分でプランニングしてみることが多いでしょう。終わりの時間から逆算し、必要な交通機関やイベントの所要時間、どれくらいの費用が掛かるのか等をプランニングするはずです。所要時間や交通情報はガイドブック制作時期の最新のものを用意し、各種交通機関のサイトやアプリのURLを掲載しましょう。「子供がいるかもしれない」「単独行動かもしれない」といった読者のペルソナに合わせて、モデルとなるプランニングを掲載するのも親切です。
ガイドブックを制作する準備
それでは、具体的にガイドブックを制作する流れを確認してみましょう。
本格的なガイドブックはほとんどが外部発注になるのですが、読み手の役に立つガイドブックを作るため、準備をしっかり行って下さい。
盛り込むコンテンツの準備
ガイドブックに載せるコンテンツを準備します。
コンテンツとは「消費者にとって有益な情報」のこと。文章から図、こぼれ話的なものまですべてがコンテンツと言えます。ガイドブックの目的に合わせたコンテンツをページ数に合わせて準備していきます。
ガイドブックは間違えた情報を載せると読み手に不利益が発生します。前述した「ガイドブックに盛り込みたい情報」を意識しつつ、交通情報や施設情報などに誤りがないか細心の注意を払いましょう。
重要なのは画像や地図の準備
有名な写真スポットや景勝地の写真、紹介したい目的の建造物、楽しい雰囲気が伝わる写真…等々。こういった画像は紙面にメリハリが出るだけでなく、対象の魅力を上げてくれる大切な項目です。
また、目的地までの地図や施設内地図も大変重要です。例えば目的地が近くなった時、スマホの地図アプリで道順を確認する方が多いのですが、事前に地図を見ていると安心感が違います。ガイドブックに地図が載っていれば、目的地までの道順を想像してプランニングを楽しむことができます。
画像や地図はできる限り綺麗で鮮明なものを準備し、読み手にしっかり情報を届けたい項目なのです。
読みやすいガイドブックにしよう
ガイドブックを制作する上で、盛り込みたい情報は本当にたくさんあるものです。内容がギュッと濃いものだからこそ、こだわりたいのは「読みやすさ」。
画像や地図の配置バランスだけでなく、背景と字の色のコントラストやフォント、飾り罫まですべてトータルで見て読みやすいように作ります。
もし内容が離れたページに分かれて記載されているなら、そのページまで誘導する一文があると親切です。
「読みたくなる」ガイドブックを制作するには
必ず配布されるものもありますが、ガイドブックは通常読み手自ら購入するのが一般的です。数あるガイドブックの中から選んでもらえるような「読みたくなる」ガイドブックには、共通しているポイントがあります。いちばん効果的なのはやはり「表紙」。目を引く色使い、テーマに合ったイラストや写真はもちろん、字の大きさやフォント、中身のコンテンツが魅力的か…表紙で判断されることがほとんどです。
デザイン性の高い表紙や目次を作るには、やはりプロの手助けが必要です。
昨今では情報源といえばスマホが著しく普及していますが、そんな中でもガイドブックは紙媒体として需要の高い特殊な分野。ガイドブックの制作経験が豊富な編集プロダクションに制作依頼をして、「読みたくなる」ガイドブックを目指しましょう。
データすべてを自作して印刷会社に印刷・製本を頼むこともできますが、デザインや企画も含めて総合的に補助してくれるコンテンツ制作会社は、ガイドブック制作の強い味方です。画像や地図の準備、マニュアルの決定などもお任せできます。
もし依頼する会社に迷っているようなら、紙媒体の制作に強いP.M.Aトライアングルに一度ご相談下さい。累計実績300冊、取材からライティング、デザイン、そして印刷まですべての工程を丸ごとカバー致します。「1冊を最初から最後まで一貫して仕上げられる」からこそ、完成度の高いガイドブックを制作可能なのです。
制作物のクオリティに絶対の自信を持っているP.M.Aトライアングルなら、依頼主の意向やアイディアを余すことなくガイドブックに反映致します。
まとめ:ハイクオリティなガイドブックを制作しよう!
ガイドブックを制作するのは、プロの知識や技術がなければなかなか難しいことです。作りたいガイドブックの内容をしっかり考え、自分で準備できることをすべて整えたら、あとはプロの出番。アイディアを実際の形にするコンテンツ制作会社と、二人三脚でハイクオリティなガイドブックを制作しましょう。